FXは「証拠金取引」だが、「必要証拠金」や「有効証拠金」等、色んな用語がある為、混乱しないよう、しっかり押さえておきましょう。ここではMT4(MetaTrader 4)の画面に表示される項目を中心に解説します。

残高

証券口座の残高です。含み益や含み損(後述)は考慮しません。海外の証券口座だと円建ての場合とドル建ての場合があります。

含み益、含み損

保有しているポジションがある場合、現在の価格からエントリー時の価格差×投入数が見た目上の利益、損失として表示されます。これらは決済した時に確定益、確定損となります。

クレジット

入金ボーナスがある証券会社の口座を開設した場合、口座に入金した金額によって入金ボーナスが付与され、「クレジット」として表示されます。ここに表示される金額は取引には使えますが、出金することはできません。また入金時にクレジットの付与があった場合は、出金時にクレジットが減額されます。

有効証拠金

先に解説した「残高」に「含み益、含み損」を足した金額が有効証拠金となります。含み益がある場合は「有効証拠金」は「残高」より大きくなり、含み益がある場合は「有効証拠金」は「残高」より小さくなります。保有ポジションが無い場合は、「残高」と「有効証拠金」は同じ金額となります。

必要証拠金

取引する為に必要な証拠金が表示されます。算出方法は(通貨のレート × 保有数 ÷ レバレッジ倍率)ですが、実際は証券会社によって定められていることが殆どです。ポジションが複数ある場合は、それぞれのポジションの必要証拠金の合計が表示されます。

余剰証拠金

取引に使う事ができる残りの金額が表示されます。算出方法は(有効証拠金 – 必要証拠金)。ポジションを保有していない場合は、「残高」と「余剰証拠金」は同じ金額になります。

証拠金維持率

FXの要と言っても過言では無いと思います。算出方法は有効証拠金÷必要証拠金×100となります。証券会社によって異なりますが、海外の口座は概ね100%を割り込むと強制ロスカットが発動するようです。国内の証券会社では50%、25%等が多いようです。

強制ロスカット

FXでは顧客の資産を守る為に、証拠金維持率が証券会社の定めた値を下回った時に、強制的に保有ポジションを決済する仕組みがあります。なので、基本的に残高がマイナスになることはありません。しかし稀に相場の急変が起こった場合等、一気に証拠金維持率が下がってしまった時に、強制ロスカットしても口座残高がマイナスになることがあります。海外の証券会社では、残高がマイナスになった口座は、数営業日後には残高ゼロに戻してくれるところが殆どですが、国内の証券会社の場合、口座残高がマイナスになった時は、マイナス分を追加で入金するよう求めてきます。リーマンショックやギリシャショック、スイスフランショックの時には、「追加で入金するよう職場まで電話がかかってきた」といった書き込みが某掲示板でよく書き込まれていました。