やってみようFXの続きなので、未読の方はそちらを先にご覧下さい。

安く買って、高く売る。利益が出る仕組みはわかったが、ではレートが安い時にしかチャンスが無いのか?

価格が安い時に買って、価格が高くなったら売る。では価格が高い時は下がるのを待つしかないのか?いいえ、そんなことはありません。

FXはレートが高い時にでもチャンスがある!

FXは「高く売って、安く買い戻す」というトレードが可能です。株で言うところの「空売り」と同じものですが、トレード経験の無い人にとっては「どういうこと??」となると思います。

リサイクルショップに愛用の腕時計を売った話で例えると・・・

営業マンのKさん。業績不振で冬のボーナスが少なく、年末年始のお金を用立てする為に、愛用のブランド腕時計をリサイクルショップに持ち込みました。
店員さん「良い腕時計をお持ちですね!ブランドのブームが続いていますし、腕時計の程度も良いですし、30万円で買い取りましょう!」
こうして腕時計を手放し、30万円を手にしたKさん。愛用の腕時計を手放すのは惜しいですが、思ったより高値で売れて満足です。次の日、ショップへ行ってみると、店頭には昨日手放した腕時計が35万円の値で売られていました。
ところが数日後、突然ブランドのブームが終焉を迎え、35万円で売られていた時計も、32万円・・・30万円・・・と値を下げてもなかなか買い手がつきません。

年末年始、腕時計を売ったお金に手を付けずに済んだKさん。やはり愛用の腕時計が恋しくなり、リサイクルショップへ行ってみると・・・

Kさんが手放した腕時計は、まだ売れずにリサイクルショップのショーウィンドウに並んでいました。しかも販売価格はKさんからの買い取り金額を下回る25万円!ブームの終焉で更なる値下げを危惧したショップが、何とか売り切ってしまおうと価格を下げたようです。Kさんはブランド価値うんぬんより、手になじんだ腕時計をやはり手元に置いておきたいと考え、その時計を25万円で買うことにしました。

無事に手元に戻った腕時計。あと手元に残ったのは・・・

また自分の手に愛用の腕時計が戻ってきて、Kさんは大満足です。更に手元には30万円で売った腕時計を25万円で買った為、まだ5万円残っています。「腕時計は手元にある」という状態は変わっていませんが、お金は5万円増えたことになります。これが「高く売って、安く買い戻す」という流れです。

FXのトレードにおいては、そんなに気にすることもない!?

エントリー時は単純に「ドル/円 買い」とか「ドル/円 売り」といった表現をし、決済時には「ドル/円 買い 決済」とか 「ドル/円 売り 決済」という表現をするので「高く売って安く買い戻す」という仕組み自体を正確に頭に入れておかなくてもトレードはできますのでご安心下さい。

では、どんな時に利益になって、どんな時に損失になる?

レートが1ドル100円で「ドル/円 1,000ドル売り」でエントリーした場合で考えてみましょう。(実際には持ってないですが)1,000ドルを売った(円に両替した)のでまず手元に100,000円入ります(この時点では実際には入っていませんが)。

レートが1ドル90円に下落した時に決済すると・・・

ここで1,000ドルを買い戻す(ドルに両替する)と、1ドル90円なので、1,000ドル買うには90円×1,000で90,000円必要になります。先程、ドルを売った(円に両替した)時に100,000円入っているので、1,000ドル買い戻す為に90,000円払っても10,000円手元に残ります。これで10,000円の利益になります。

レートが1ドル110円に上昇した時に決済すると・・・

ここで1,000ドルを買い戻すと、1ドル110円なので、1,000ドル買うには110円×1,000で110,000円必要になります。先程、ドルを売った時に100,000円入っていますが、1,000ドル買い戻す為には100,000円では10,000円足りず、10,000円追加しなければなりません。これで10,000円の損失となります。